江蘇料理也很好吃!

世界各国旅先では、「こんにちは」「ありがとう」「おいしい」、3つの言葉を覚えて歩き回ります。中国語でいうと、なんだか馴染み深い、「你好(ニイハオ)」「謝謝(シエシエ)」「好吃(ハオチー)」の3つ。今回もこの3つを携えて、3泊4日台湾をたのしんできました。旅は日記をつけるまでが旅。旅納めに、今回の台湾旅で2夜連続楽しんだ、中国本土 江蘇省の食事について記しておきたい

 

まず、 今回宿泊したホテルは金來商旅(Royal Biz Taipei)、徒歩10分弱で永康街に辿りつける立地です。永康街とは、泰豐本店を始め、牛肉麺、茶藝館、台湾家庭料理の立ち並ぶ、観光に歩きやすい界隈(グルメ以外もちゃんと充実している)。そんな魅力的な永康街近くのホテルにチェックインした夜、まずは鼎泰豐で楽しみ、さて、台湾だあ、と思っていれば、すぐに2日目の夜がやってきます。お昼ご飯が好きだ。だけど、やっぱり夜ご飯が特別に好きだ。お昼よりもずっと時間をかけて、もっとたっぷり食べることのできる気がして、ご飯もお酒もたらふくとってホテルのベッドでねむるだけ。むずかしいことは何もない。昼は明るい、夜は長い。

そこで、「このお店、ananで特集されていた台湾家庭料理だよ」と教えてもらい、ふと足を運んだのが永康街をまっすぐ、少し右に入る「六品小館」。台湾家庭料理の中でも江蘇省のお料理らしい(後で調べたところ、素材を活かして薄味の味付けをする江蘇料理と日本料理は姿勢が似ているらしい)

 

を押して入ると地元の方らしき人たちが多くのお皿を前に賑わっている。4人掛けのテーブル席に通してもらうと、日本語のSpeciality Menuと英語のGrand Menuがポンと置かれる。お茶は中国茶をポットのまま置いてくれる。

 

オーダーは、台湾ビール、「豆干牛肉絲(干し豆腐と牛肉の細切り炒め)」、「涼拌白菜心(白菜・パクチー・干し豆腐・ピーナッツの和え物)」。中国語は漢字から材料や調理方法を想像するのが楽しいです。どちらも食感が楽しく、豆干牛肉絲は干し豆腐が牛肉の美味しさを染み込んでいるのか、ずっとたべられる美味しさ。これを食べたくない人はいないような秀才っぷり。涼拌白菜心は甘めの酸っぱい味付けが味のしっかりしたおつまみになり、白菜のシャクシャク食感にパクチーの癖がシャンとしてピーナッツがカリッとして、味も食べ応えもフルーティな台湾ビールにベストマッチ。この時点で、もう江蘇料理が大好きになっている。

 

次に「砂鍋獅子頭(肉団子の鍋煮込み)」。これはSpeciality MenuでもNO.1を飾っていて、周りを見渡せばどのテーブルにも運ばれている。しっかりした肉団子にみえるも、食べればふわりと蕩ける肉団子で、煮込まれた白菜とスープも果てなくおいしい。ずっと飲める。この時点で、翌日もこのお店に来たいと思う。


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食べたいきもちと裏腹に、台湾料理、ファミリー向けか量がしっかりとあり、残念ながら2人では3品でお腹が膨れてしまい、翌晩に持ち越し。その翌晩、意気揚々と同じお店、にはせず、江蘇料理がおいしいの?それとも六品小館が圧倒的においしいの?を確かめたく、永康街にある別の江蘇料理のお店「秀蘭小吃」に。こちらは一青窈さん御用達のお店らしい。

 

 こちらは日本語メニューがあり、見てみると「豚のあばらをあぶります」なんてチャーミングな翻訳が光る。オーダーは、台湾ビール、「里芋・ねぎ」、「砂鍋獅子頭」。里芋はシンプルに煮込んでねぎが添えているだけなのに、ホクホクとってもおいしい。里芋を見直す一品。砂鍋獅子頭は白菜に隠れた肉団子が六品小館のものより丸く大きいのに、また、たべるとホロホロ蕩ける。おいしい、私これを主食にする。

 

「はまぐりの炒めもの」、夢中で写真を撮り忘れた「牛肉と大根の煮込み」。素材の良さを引き出す江蘇料理だからこそ、頼んだメニューすべての味付けが様々。なんだか「中華料理」を食べているという気にはなりません。きになるのは、台湾の方はお店でお酒を飲む文化が少ないからか、台湾ビール以外のお酒の品揃えは紹興酒1瓶売りだけ。合うお酒を変えるだけでその場の空気も変わるから、いろんなお酒と合わせて食べてみたい。江蘇料理、まだまだきっとどんな味わいも見せてくれる。

 

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こうして温めたのは胃か胸か、最終夜を過ごしたのでした。江蘇料理の2晩を経て、翌日帰国。台北駅から桃園空港に向かうMRTの車中「どのお店の料理が一番美味しかった?」のお題では六品小館、秀蘭小吃に一票ずつ入る、江蘇料理が心に残る旅となりました。シンプルで、おいしい。おいしいものの前でむずかしいことや大層なことは何も言えないけれど(口はたべるためにある)、今度は江蘇料理を食べることを目的に旅に出よう。

 

もちろん、江蘇料理以外にも、鼎泰豐の「糸瓜蝦仁小籠包(ヘチマと海老の小籠包)」も、ロープウェイで行く邀月茶坊の茶葉料理、特に「茶油繊緑炒飯(お茶の香りパラパラ散りばめられた絶品飯)」「觀音湯包(お茶の小籠包)」も、オフィス街に佇む富覇王豬脚極品餐庁の豚足定食、「霸王腿扣(柔らか太もも)」「蘿蔔湯(大根スープのなんて澄んだ滋味溢るる)」「魯肉飯」もおすすめできます。海外の食事は味だけでなく、あの空気丸ごと、おいしく感じる。ごちそうさまでした。